世界中でも注目を浴び続ける米国債。
日本でも証券会社経由で米国債を購入することが可能で、米国債には誰もが欲しくなる素晴らしい魅力が詰まっています。
今回は魅力的な「米国債」について解説していきます。
目次
そもそも国債って何?
国債とは、国が発行する債券であり、財政上必要なため発行されます。
債券のため、国が私たちからお金を借りる形になり、その見返りとして金利が付きます。
投資家にとってみれば、国が破綻しない限り、国債は元本割れがほぼ100%ない安全な投資先と言えます。(他の投資では元本保証というのは「出資法違反」にあたります)
また、発行した段階で金利と満期日が決まっているのも魅力です。
国債の中で米国債は最強クラス
米国債とは、アメリカが発行する国債になります。
なぜ米国債が注目されるかというと、世界を牛耳っているアメリカが発行する国債なので「信用度が高い」ということと、信用度が高いのにも関わらず「高金利」ということが挙げられます。
米国債は信用度が高い
アメリカという国の信用度をS&P(スタンダード&プアーズ:格付け会社)で見てみると、自国長期通貨の格付けは「AA+」で安定的な格付けとなっています。
現時点では、デフォルト(債務不履行)になる可能性が極めて低いのでかなり信用度が高いです。
米国債は金利が高い
日本の国債は「約0.1%」に対し、米国債はなんと「約2~3%」を推移しています。
長期保有10年債は非常に魅力的な金利ですね。※investing.comより引用
上記を見てもわかる通り、約2.7%のため非常に高金利ですね。
米国債は10年債を見れば世界経済が見える
米国債は世界中の投資家から注目される理由として、米国10年債を見れば「世界経済」が分かると言われているからです。
米国債の金利が増えれば、ドル高になる傾向があります。
その一方で、米国債の金利が減ればアメリカ以外の通貨に投資する傾向が増えドル安になる傾向があります。
さすがアメリカドルは世界の基軸通貨です。
なぜ日本では浸透していない?
これだけ魅力的な米国債ですが、あまり浸透していないように見受けられます。
それは「日本の金融機関」が積極的に販売を勧めてないからです。
証券会社等の金融機関は投資家に対し「投資信託」を販売すれば「手数料」を取ることができます。
しかし、米国債は両替するときしか手数料を取ることができません。
そのため、証券会社は積極的に米国債を私たちに勧めないのです。
考えられるリスクは何?
米国債の金利が最強クラスとは言え、もちろん米国債にはリスクも介在しています。
ここでは何点かリスクを記載していきます。
為替変動リスク
為替変動リスクが存在します。
例えば、米国債を1ドル=120円の時に購入して満期時に1ドル=80円で償還された場合、3割程度下がっているので元本割れを起こす可能性はあります。
暴落が発生した場合は可能性がないとはいえないリスクになります。
流動性リスク
流動性リスクは、売買があまり行われておらず売りたいけど手放せないリスクになります。
しかし、満期を迎えれば、しっかりと償還されるので気にしなくて問題ありません。
信用リスク
いくらアメリカといってもデフォルト(債務不履行)が発生する可能性もあります。
デフォルトが発生すれば今まで資産運用をしていた米国債が紙くずになってしまいます。
現時点ではほぼほぼありえないですが、念のためそのようなリスクもあるということを頭の片隅に入れておきましょう。
米国債は大きく種類ある
米国債は国内証券会社で購入することも可能ですが、種類があるので購入する際は注意してください。
ストリップス債とトレジャリーノート債の2種類があります。
ストリップス債とは?
ストリップス債とは、Separate Trading of Registered Interest and Principal of Securitiesの頭文字を取った債券です。
英単語が羅列されてるのですが、直訳すると「元本利子分離債」です。
もっとわかりやすく言うと、定期的に支払われる利息が発生せず、満期時に利益分も含めて全額返ってきますよ!という種類の債券になります。
ストリップス債は後述するトレジャリーノート債と比較すると長期的目線でも持つ債権になります。
決して女の子が脱ぐストリップとは違うのでご注意ください笑
トレジャリーノート債とは?
トレジャリーノート債とは、英語ではTreasury Notesと呼ばれる債券で、短期間(10年以内)で定期的に利子を返還する債券です。
米国10年債を例にとると、トレジャリーノート債は半年に一回ずつ利子が返還されていく債券になります。
満期を迎えると元本が償還されていきます。
購入するときは二つの債券があるので、米国債を購入する前にどちらの債券が良いか検討した上で購入してくださいね。
さいごに
米国債は安全に近くなおかつ高金利で最強クラスの国債になります。
その米国債には様々な期間(例:10年債)があり、ストリップス債やトレジャリーノート債という二種類がありました。
米国債は世界中の投資家が狙っている素晴らしい債券ではありますが、それでも少しはリスクは考えられますので、購入する前はご自身の資産と照らし合わせて購入していただければと思います。