オフショアとは、辞書で引くと「海岸線の外側」という意味になります。
釣りだと船に乗って釣ることを「オフショア」と呼びますが、金融の世界では「税金が安い・税金がかからない」地域のことを指し、タックスヘイブンとも呼ばれたりします。
日本にいるとどの地域がオフショアなのか良くわからないですよね。
今回の記事では、オフショア地域について、オフショアでの資産運用は非常に魅力的になる点について解説します。

【この記事の対象者】
①資産運用先を迷っている方
②オフショアについて知りたい方

オフショア地域は活性化するためにある

オフショア地域の歴史を見てみると、もともとは何もなかったところが多いです。
例えば、シンガポールのような小さな国は資源を持たない国で競争力がない国でした。
そのようなシンガポールという国が先進国と渡りあうためには、「人」と「お金」を集める必要があります。

どうやったら人とお金を集められるか?
その答えは「企業誘致」になります。
シンガポールのような国に来たい理由を作ればよいのです。
それが「税金の安さ・無税」ということを企業にアピールすることでした。
それがきっかけでシンガポールには世界有数の大企業があり、金融立国として確固たる地位を確立しています。

世界にはオフショアがたくさんある

日本は税金が高めの国ですが、世界を見渡してみると40か国以上の国が「オフショア」と呼ばれ存在しています。
日本に近いアジア地域もオフショアがあり、香港、上述のシンガポール、ラブワン島(マレーシア)が有名どころです。
日本で一番近いのが香港になりますが、香港は世界有数の金融立国の一つであり、香港には様々なIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)が存在しています。
また、ラブワンはマレーシア管轄ですが、日本人の中で人気が出ているオフショア地域で、最近ではラブワンに詳しい斡旋業者が「海外法人を作るというツアー」もあるようです。

世界地図

アジア以外のオフショア地域

アジア以外にもオフショア地域は様々あります。
中東・地中海だと、ドバイ(UAE)、キプロス、マルタ島が有名です。
特にドバイは世界中の富裕層が集まる注目の地域になります。
最近では、与沢翼さんもドバイに移住して投資をしながら生活をしています。
以前まではドバイは「完全無税」でしたが、「消費税」がかかるようになりました。

カリブ海や北米・南米地域では、ケイマン諸島、バミューダ諸島、ヴァージン諸島、ベリーズ等の地域が有名です。
この中ではあの「パナマ文書」で有名なパナマも実はオフショア地域なんですね。
パナマ文書は2015年にハッカーにより流出してしまいましたが、世界中の大企業、政治家、著名人がタックスヘイブンをしているということが判明したのは記憶に新しいです。
丸紅、伊藤忠商事、電通等の大企業もパナマ文書の中には記載がありました。

ヨーロッパでは、マン島、スイス、モナコ、ルクセンブルク、リヒテンシュタイン、ジブラルタル等の地域が有名です。
特にマン島は小さな島ですが、世界中の金融会社が集まっています。(日本の金融会社はありません)
マン島は税率が0%で利益を出したとしても税金が引かれないため、企業から見ても投資家から見ても非常に魅力的な先になります。
また、マン島は日本人投資家の中でも人気で、格付け会社から「AAA」という世界最高の格付けをもらっているため、投資先として安定度が抜群です。
しかも、マン島の法律で運用先の会社が万が一倒産したとしても、時価総額の90%は補償されるという規定もあり、投資家保護がしっかりとされているのも人気の一つです。

さいごに

本記事では、オフショア地域の魅力について解説しました。
オフショア地域は税金が安いため、資産運用先としても企業から見ても非常に魅力的な地域です。
私たちのような一般人でもオフショア地域での資産運用は、可能になります。
なかなか日本の保険会社や投資信託では運用利回りが低いため、日本人でも申し込みが可能な「オフショア投資」はぜひおススメします。